2020/09/07
「アフターピル」をご存じでしょうか？妊娠を望まないにもかかわらず避妊せずに性交渉をした場合に、行為後に妊娠を阻止する目的で服用する薬がアフターピルです。
日本ではアフターピルは「緊急避妊薬」と呼ばれ、現在、直接、医療機関を受診するか、オンライン診療を受診するかにより入手することが可能です。
みのり薬局では、緊急避妊薬としまして、以下の「レボノルゲストレル錠」を在庫しております。
先発医薬品 ；ノルレボ錠1.5ｍｇ（先発）
後発医薬品（ジェネリック）；レボノルゲストレル錠1.5ｍｇ「F」（後発）
【緊急避妊法】
●レボノルゲストレル単剤（LNG-ECP）・・・レボノルゲストレルという黄体ホルモンを内服する方法。
妊娠阻止率は性交後24時間以内の服薬で95％、48時間以内で85％、72時間以内で58％といわれており、できるだけ早く服薬した方が効果は高いことが知られています。（72時間を過ぎてアフターピルを服用した場合には、性行為後の72時間以内と比べると効果は大きく落ち込んでしまいますが、それでも一定の効果を期待することができると言われています）
【レボノルゲストレルの作用機序】
1、排卵を遅らせる作用
排卵前であった場合、「排卵を遅らせて受精そのものを阻害」するわけなので妊娠の可能性はゼロに近いです。排卵前の服用は特に避妊効果が高いとされており、72時間（3日）以内に服用することで妊娠の可能性は低くなります。
2、子宮内膜の増殖を抑制
排卵後で受精卵となっている場合でも、子宮内膜の増殖を抑制することで、着床せず妊娠が成立しなくなります。（通常、排卵後5～7日前後で着床しやすい環境が子宮内では作られます）
【レボノルゲストレルの副作用】
副作用は主に吐き気と嘔吐です。時に頭痛･めまい･腹痛･乳房緊満感などが生じる場合もありますが、ほとんどが24時間以内に消失します。
レボノルゲストレル錠を服用した後にホルモンバランスが大きく変化するため服用後に出血の症状が多くみられます。出血には不正出血（生理以外の出血をさす。子宮病変の可能性がある）と消退出血（子宮内膜が剥がれて出血）があり、特に服用後の消退出血が起こることが多いとされています。服用後の出血は避妊が成功したものと判断されることが多いですが、着床出血（受精卵が子宮内膜に着床する。いわゆる妊娠の兆候）の場合も考えられますので、服用後も病院を受診し検査を受けて下さい。
レボノルゲストレル錠を服用した後は生理周期(次の排卵時期)が変わります。そのために避妊に成功した場合でも、その後の避妊をきちんと行う必要があります。レボノルゲストレル錠はあくまで緊急避難的な用途の薬剤であり常用すべき方法でないことをご理解ください。
お薬の副作用について
副作用；悪心（2.25％）、下腹部痛（0.96％）頭痛（1.38％）傾眠（1.04％）不正性器出血（1.21％）乳房障害（2.08％）
★ 薬剤の詳細については、みのり薬局の薬剤師にご相談ください。